コラム
COLUMN
中通りNAKADOURI
バラエティに富んだ中通りは、
ご飯のパラダイス!
食に貪欲&旺盛な精神あり!?
「県北」には多彩な〝おいしい〟が満載

 町を歩けば鮨や天ぷら、割烹、洋食、中華、イタリアンなどなど、「県北」には多種多様な飲食店が軒を連ねる。「良く言えば食に対して臨機応変、悪く言うなら単なる食いしん坊なのかもしれません(笑)」と話すのは伊達市保原にあるお弁当屋「日の丸亭」主人であり、福島県飲食業生活衛生同業組合・理事長も務める紺野和博さん。
 そうした〝県北精神〟は同店のお弁当を見るとよく分かる。蓋が閉まらないほどボリューム満点の唐揚げ弁当や甘辛風味がたまらない焼肉弁当など、食べ手の食欲を刺激するメニューが満載だが、それらに共通するのはご飯によく合うおかずであることだ。

「私らにとってご飯は〝命〟。ご飯が旨くなければおかずだっておいしく味わうことができません」 そんな紺野さんが「弁当には、これ」と使用するのは会津産のひとめぼれ。「食感が良く、噛んだときに口の中に広がる甘さがあって、おかずにも合う」。しかも、常に「炊き立てを味わってほしい」と1日に何度も米を炊く。 
 炊き立てご飯と作り立ての絶品おかず──これ以上のご馳走はないだろう。

お洒落な洋食店もあり!(「コーヒー&レストラン 風の谷」)。

写真右/「日の丸亭 保原店」の一番人気は大ぶりな唐揚げが5個も入った唐揚げ弁当(520円)。なんと1人前につき胸肉1枚以上を使用という豪快さだ。左/「料理の勉強を兼ねて他県にもよく足を運びますが、そのたびに、やっぱり福島のお米は旨いと実感します」と紺野さん。

四季を彩る豊かな地元食材で、
華やかな「県中」の〝おもてなし〟。

 郡山を中心とした「県中」は県内だけでなく、県外からも多くの人が訪れる商業地区である。そんな場所柄もあってか、家族や友人とふらりと気軽に楽しめるお店のほかに、大切な記念日や顔合わせの食事会、祝い事、そして大事な仕事相手を迎えての商談や接待などにも活用できる、ちょっと〝特別〟なお店も少なくない。

豪勢に焼肉ランチも!(「彩華 針生店」)

上/料理一つ一つに料理人の丁寧な手仕事が光る。右上&右中/季節の炊き込みご飯。その日供してくれたのは多彩な食感がおいしい〝南瓜と烏賊〟。右下/日本酒のラインナップも豊富。地酒とともに地元の味わいをゆるりと楽しんでみたい。

白河ラーメンは手打ちが基本。「みつわ亭」では醤油スープとの絡み具合を考えて平打ちの縮れ麺に。朝5時から6時間かけて打った麺は、コシがあるのにつるりとして柔らかいのが特長だ。

ラーメン処 菊忠」は鶏ガラベースのスープに中太ちぢれ麺とか。

割烹 らん亭~美日庵」もその一つだ。季節ごとに出回る地元食材を巧みに使用し、四季折々の会席料理を供してくれると評判の店である。
 料理はコースのみ。たとえば季節のランチ会席は食材の味や香りを引き立て、彩り豊かにあしらった美しい〝季節の八寸〟(写真上)にはじまり、上品に香るお椀物、名物〝焼き胡麻豆腐〟などの焼き物へと続くが、「やっぱり食事の最後にお楽しみいただきたいのは福島のご飯です」と、女将の五十嵐絹枝さんは言う。「うちがいま使っているのは、郡山産コシヒカリ。香りが良くて粒立ちもいい。あとは須賀川のお米もよく使います。遠方から来られる多くのお客様にも『これ、おいしいね』と言っていただけるのが嬉しいですね」

 同店では、新米の季節には土鍋で炊いたピカピカの白米を提供。また、夏には枝豆やとうもろこし、秋ならきのこや栗など、旬の食材を使用して季節ごとに違う味わいの炊き込みご飯を提供してくれ、これ目当てに訪れる客も多いとか。
 その地ならではの新鮮な食材を最大限に生かした料理が楽しめる。それはもう最高のおもてなしだ。

清冽な水と職人技が育んだ名物あり。
「県南」は米もラーメンも旨い!

昨今、「県南」地域の名物として注目を集めている〝白河ラーメン〟。喜多方ラーメンに劣らずの人気ぶりだが、そのおいしさの理由について、福島県白河飲食業組合の組合長であり、40年以上白河ラーメンを作り続ける「みつわ亭」主人の保田信次さんはこう言った。「やっぱり水が旨いからね」
 この辺りには那須連山から湧き出る清冽な伏流水が流れ込む。口あたりが柔らかく、後味のすっきりとした水である。
「この水が、県南の飲食店を支えてくれています。ラーメン屋ならスープや麺を作るとき、蕎麦屋なら蕎麦打ちに、丼物を出す店ならご飯を炊くときにも。ご飯に関していえば、ここで栽培される米だってこの水で育まれている。旨くないはずないでしょう」 同店が使用するのは白河産のコシヒカリ。一粒一粒がしっかりとしていて、歯触りも良く、「白米のまま食べても、チャーハンにしても旨い」とか。
 だからなのか同店ではご飯物も人気。チャーハンやカツ丼をはじめ、白河ラーメンを注文する人の多くがライスをセットにするという。「みつわ亭」の白河ラーメンは、すっきりとした醤油ベースのスープに、ツルンとした手打ち麺が絶妙に絡みつき、クセになる味わいだが、さらに、そのラーメンスープに、白いご飯をひたして食べれば、これまたたまらぬ美味である。
  ちなみに白河ラーメンと一口に言っても味わいは多様で、それぞれに個性があるという。というのも「この辺りの店主は自分の味にプライドをもつ頑固者(笑)。一つとして同じ味はありません」  自然がもたらす清冽な水。そして頑固な職人のこだわりが県南の味を支えていた。

企画/JAグループ福島・福島テレビ 協力/福島県飲食業生活衛生同業組合