コラム
COLUMN

食味のコツは、ご飯を咀嚼しながら鼻から空気を抜くこと。米本来の風味が楽しめる。

「このお米、クリーミーですね」さて、どの品種?

渡部
今日は福島県を代表する4品種のお米を食べていただこうと思っています。
田崎
それは楽しみです。
渡部
県内で最も多く作付されている「コシヒカリ」、次に多い「ひとめぼれ」に加え、県ではオリジナル品種にも力を入れておりまして、15年の歳月をかけて開発した「天のつぶ」、そして今年デビューしたばかりの「里山のつぶ」もご用意しました。
田崎
「コシヒカリ」や「ひとめぼれ」はすでに馴染み深い品種ですが、福島はさすが米王国ですね。それぞれに安定したおいしさがあります。
渡部
「コシヒカリ」は粘りがあって甘味が強く、「ひとめぼれ」は口当たりが良くさっぱりしているのが特長です。
田崎
特にこの「ひとめぼれ」は香りが強いように感じます。「天のつぶ」は初めていただきましたが、口中で一粒一粒がきれいにばらけ、米の表面がツヤツヤとした印象です。噛み始めると非常に甘く、フレッシュミルクみたいなクリーミー感が広がります。甘味と旨味のバランスも良い。
渡部
「里山のつぶ」はどうでしょう。
田崎
弾力性がありますね。「天のつぶ」よりもがっしりとした印象を受けます。噛むほどに旨味が広がり、深みのある味わいが持続。そして後味にコクが持続します。
渡部
平場で作られる「天のつぶ」に対して、「里山のつぶ」は少し標高の高い中山間地の地域でつくられています。
田崎
ああ、だから味がしっかりしているんですね。日本酒もそうですが、つくる場所の気候や水質は、米質に大きく影響しますから。とくに福島は浜通り、中通り、会津地方とあり、各土地それぞれが自然の特性を生かした米づくりを行っていますから、個性豊かなお米に幅広く出合えるのが面白いですね。
渡部
ありがとうございます。

オリジナル米のおすすめの食べ方を教わりました。

田崎
たとえば噛むほどに旨味を感じる「里山のつぶ」は味つけの濃いおかずに合う。江戸前の天丼や甘辛に味付けした惣菜、カレーライスなどにもぴったりです。
渡部
確かに、分かります。
田崎
一方、「天のつぶ」は寿司飯にしてもいいのでは。とくにヒラメなどの白身魚と相性がいい。脂ののった白身魚のミルキーな味わいは、「天のつぶ」のクリーミーさと調和するような気がします。うに丼もおすすめですね。まぐろなどの赤身なら、コクある「里山のつぶ」のほうが合うでしょうか。
渡部
なるほど。今後の参考にさせていただきます。本日はありがとうございました。